ヴィンテージギターのように、香ばしく焼けた、黄金色に輝くトップ。

(トリファイド加工について)
トリファイド加工は、木材の細胞構造を変化させる、科学的な手法です。
何十年もかかって、使い込まれたギターを弾くと、角の丸いあたたかい反応と、よく枯れて芯の通った太くウッディなトーンを味わうことができます。
これは、トップのサウンドボードが、何十年にわたって弾きこまれることで振動を繰り返し、木の細胞構造が変化して、ギターのボディが共鳴しやすくなり、生き生きとした反応をするように成長したためです。
生まれたばかりの新品のギターが弾きこまれ、よくほぐれて、本当にそのトーンが自然に響き渡るまでには、時間がかかります。それは普通、何人ものオーナーを経て、何十年もかかるプロセスですが、タイムマシーンを使うように、Pre-War Guitarは、新しい木材を経年した細胞構造に変化させた、トリファイド加工の木材を使うことで、その成長した反応と、枯れた音色を、今すぐに手に入れることができます。
トリファイド加工、木材を熱処理することは、何世紀にもわたって研究され、より洗練された方法が開発されてきました。無酸素状態の釜の中で、長時間、高温で加熱されることで、新しく伐採されたばかりの木材の、油や樹脂を減らすために、通常は長年かかるプロセスを、短期間にエイジングすることができます。トリファイド材は、強く安定した細胞構造によって、気候によっての、膨張や収縮に強くなる利点もあります。
トリファイド加工された、木材の細胞構造が、古いギターのトップの細胞構造を再現することに近いということ、ヴィンテージギターのような、乾いたサウンドを得ることから、近年では代表的な各メーカーから、それぞれの呼び方で、トリファイド加工のトップ材を使ったギターが発表されています。Martinのオーセンティックシリーズに採用されているVTS(ヴィンテージトーンシステム)、COLLINGSのTraditionalシリーズでは“Baked”と呼ばれ、 Taylorの600シリーズではトリファイドのシトカスプルースが使われ “Specially Aged”と呼ばれています。
細胞構造の写真の比較。
Sample from 1937 D-28 “Old"Adirondack Spruce

サンプルは、1937年製のMartin D-28です。
古いアディロンダックスプルースのトップ材は、何十年にもわたって油分や樹液など不純物が放出され、細胞が安定し、硬く締まった状態になります。経年の黄金色の輝きは、味わい深いヴィンテージギターならではの表情になり、木が軽く、非常に硬いという、素晴らしいトーンウッドの条件。2つの特徴を持ちます。
Sample is new wood "untreated" Adirondack spruce-

トリファイド加工されていない、新しいアディロンダックスプルースです。
Sample is new wood "torrefied" Adirondack Spruce

トリファイド加工した、新しいアディロンダックスプルースのトップ材です。
トリファイド加工によって、不純物が放出され、細胞が安定し、美しい黄金色の輝き、味わい深い木材の外観を得るだけでなく、構造的に木材を軽く、より堅くします。Pre-War Guitarの驚くべき枯れたトーンに貢献する、木が軽く、非常に硬いという大切な要素を獲得しています。
古材のアディロンダックの写真と比べることで、とても似ていることがわかります!!